文化の成立【天気】

住む場所によって、気候や四季は全く異なるもの。天気はその国の文化や日常生活にも深く結びついている。

日本の天気の歴史

〈今はとてわが身時雨にふりぬれば 言の葉さへに移ろひにけり〉 小野小町

時雨降るとともに私の身体は、どんどん老いていき、草木の葉だけでならず、あなたの言葉も変わってしまった。

この歌が詠まれたのは、平安時代前期。
この頃は、温暖期を迎えており、現代よりも気温が高かったともいわれている。
また、温暖期には干ばつ・台風・ゲリラ豪雨などの天候被害が起こりやすく、当時の人にとっては古る=老いる(降るとの掛詞)ことよりも、今日を生きるのに必死であったと思うから、さすがは世界三大美女・小野小町。
いかに余裕があったかが、この歌からうかがえてしまう。

けれども雨は、やはり日本文化にエモさを与えてくれると思う。日本ダム協会(データは少し古いが)によると、世界平均の2倍ほど雨が降っているらしい。

呼び名

  • 春時雨(はるしぐれ)
  • 五月雨(さみだれ)
  • 空梅雨(からづゆ)
  • 夕立(ゆうだち)
  • 秋雨(あきさめ)
  • 山茶花梅雨(さざんかつゆ)

ヒット曲

  • 雨上がりの夜空に
  • ENDLESS RAIN
  • 恋音と雨空
  • 傘がない
  • 最後の雨

雨が多い日本は、たくさん降る雨の中で、情景と雰囲気を上手く言葉や表現を交えて独特の文化を築きあげてきたと思う。


傘の文化

日本

雨が降ったら、傘をさす文化が根付いている。雨が降ってない時でも折り畳み傘を必ず持つように教育されてきたし、雨で濡れることを嫌う文化であるように思える。
また風情としても、かぶり笠や伝統工芸品の和傘など、「傘」というものが一つ加わることによって、非常に趣がある。

かぶり笠をする男性

世界

一方で、ほかの国の人たちは「傘をさす」ということをどのように思っているのだろう。

東南アジア

5月~10月までが雨季になり、その間は1日何回もスコールが降り、本当にすごく強い雨が長い時には1時間以上降るので、傘をさすことは諦めて室内に避難することが多いようだ。

あ、スコールや

じゃあ、カフェいこ 


くらいの感覚で雨を楽しんでそう。

フィリピンやミャンマーでは、日傘男子が大量発生しているそうだ。紫外線が日本の5倍以上といわれており、デートで日傘相合傘をしているカップルをよく見ることができる。

日本はこれらの国と比べて紫外線が少ないとはいえ、これからのモテITEMとして日傘は必須。折り畳み傘と日傘を常備した「傘メン」流行るかもしれないし、流行らないかもしれません。

ヨーロッパ

ヨーロッパ圏も傘をさすことはあまりありません。なぜなら日本に比べて湿度が低く、特に夏なんかはカラッと乾燥しているので、雨で濡れてもすぐ乾いてしまう。

日本では、夏でも湿度が高いのでジメジメ、ベタベタ。ちなみに暑い時期に雨降って、ジメジメして黴(かび)になる「黴雨」から変化して、同じ発音の「梅」→梅雨になったそう。ほんと梅雨って嫌。

以上、天気を文化という視点でみてみました。良い天気でも悪い天気でも、小野小町のように、その時々の感性で楽しんで人生を謳歌していきましょ。

“Some people feel the rain, others just get wet.”

Bob Marley

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